スマートフォンを使った拡張現実オンラインゲーム「Ingress」の拠点となるポータルは、
ユーザーが自分で発見、作成することができます。その手段が「ポータル申請」です。
このブログではポータル申請について、自分なりに感じた方法やコツを書いてみたいと思います。

This is an unofficial guide for Ingress Portal Submission. Sorry, Japanese only.

実践編:ポータルハントに出かけよう

タイムリミット寸前!

こんにちは。気がつけば今年もあと数日。すなわち、ポータルLiveしてもSeer実績がつかなくなるまであと数日です。

すでに帰省など、地元を離れた場所でポータル候補を探している方も多いのではないかと想像しています。そのときの参考に…と楽しみにしていただいていた方には、お待たせして申し訳ありません。諸事情ありまして、前回の記事から間があいてしまいました。

本当は残りの内容を数回にエントリー分けて書くつもりだったんですけど、必要そうなことは今回でひととおり書ききらないとダメですね。というわけで早速本題へまいります。

今回は「Seerの目の鍛え方」です。ポータルハントって、続けていくことで不思議とそれまで見えていなかったものが見えるようになるものなんだということを実感していて、このことを僕が勝手に「Seerの目」と表現しています。メダルのデザインからすると“心眼が開いた”とも表現できそうですが、Enlightenedじゃない僕としてはちょっと抵抗があります(笑)。

それはさておき、自分がこれまでポータルを見つけてきた体験談をベースに、こういう行動するとポータル候補が見つけやすくなるのではないか、というケースをいくつか挙げていこうと思います。

スキャナから目を離してみよう

まずは普段のエージェント活動しているときの話。

当然ながらポータルはスキャナ上に表示されているので、我々はスマホタブレットの画面に注目します。レゾネータを入れてハック、リンクを張って、シールドも入れて…これでよし。活動完了。いざ次のポータルへ…とその前に。

ちょっとだけ立ち止まって、ポータルの写真に映っているものの実体を眺めてみませんか?そこには既にポータルになった教材があるのですから。そう、これこそがポータルを見る目の養い方の第一歩です。

神社仏閣や教会、あるいは大きな建物やモニュメントであれば、ポータル写真と同じ威容が目の前に広がっているはずです。たとえば既存写真の構図より良い場所から眺めていたり、桜や紅葉のきれいな季節で残す価値があると感じたら、追加写真を撮って申請してみても良いかもしれませんね。

一方、彫刻や石碑などの場合、すぐに見当たらないこともあるかもしれません。この場合、ちょっとその実体がどこにあるか、探してみましょう。見つけてみたら驚くほど小さかったり、回り込んだ裏側に隠れていたりすることも案外あります。

ポータル候補は目線の高さにあるとも限りません。

たとえば手前味噌ですが、自分の申請した「プチ仁王像」。東急東横線綱島駅の目の前にあり、運が良ければ電車内からもアクセスできるので、エリアの方は訪問したこともあるかもしれません。

f:id:tacosx:20141229161901j:plain

ところで、実体をご覧になったことはありますでしょうか。写真は上のような感じなのですが…*1

実体は屋根の上にある、とても小さな像です。小さくてかわいいので、つい「プチ」をつけて申請してしまいました。

f:id:tacosx:20141229162636j:plain

ポータル候補が目線の高さにあるとは限らない例はほかにもあります。いろいろな場所で見かける地面のプレートが代表的なものです。

f:id:tacosx:20141217141113j:plain

モザイク状のタイルが敷き詰められた道路では、ところどころプレートが埋まっていることがあります。1個や2個ということの方がまれで、多ければ数十個あるでしょうから、見つけられれば大量申請のチャンスです。

このように「ポータル実体探し」をしていると、上を見たり下を見たり、あるいは裏側を覗いてみたり、けっこういろんなパターンがあるものだなーと実感するのではないでしょうか。ちょっとした宝探し状態で、それ自体も楽しいんですけど、答えを見つようとすることで自然とポータルがありそうな場所に目が向くようになります。楽しんで学ぶ効果があるのが、ポータル実体探しです。

また、ポータルの色や形などにも特徴があるものが少なくありません。たとえば日本の郵便局はオレンジ色の看板。神社や祠の屋根が青緑色なのも特徴的ですよね。不思議なもので、そうしたパターンを知らず知らずのうちに覚えてしまい、自然と眼の端に捉えられたときに反応できるようになるんですよね。いかに人間の目が多くの情報を捉え、そのほとんどを意識下で捨てているのかを実感できます。

周りを見回してみよう

ポータル実体探しや、実際の申請活動を通じて、自分の中の「ポータル候補データベース」を増やしていくと、同じ道を歩いていてもそれまで見つからなかったものが見えてくるのですから、不思議なものです。以下、僕が「Seerの目」が鍛えられたと実感した体験談です。

東急東横線綱島駅近辺に「綱島鎮守」というポータルがあります。綱島街道沿いの、70段ほどある階段の上にあるポータルで、真上に立つのが難しくて敵に取られると厄介なポータルです*2

その日も敵方に取られていたので、取り返すためにポータルのもとへ。

f:id:tacosx:20141229170913j:plain

鎮守のご本尊はこの長ーい階段の向こう側にあります。

f:id:tacosx:20141229171107j:plain

わざわざUltra Strikeのためにこの階段を登る気力も起きず、階段の下で、中心から外れたままX8をバカ撃ちするも、ぜんぜんシールドが剥がれず、ひと休み。

ふと、道の反対方向に目をやると…見えたんです、何かが。よくわからないけれど、立木の向こう側に、神社の屋根に特徴的な青銅色がチラリと見えました*3

f:id:tacosx:20141229171852j:plain

気になってその場所へ行ってみると、なんとそこには小さな祠がありました。今まで何度も目の前を通過しているのに全く気付いていなかった!きっと長らくポータル申請活動をしてきたことで、それらしいものに条件反射するセンサーが身についたのでしょう。そうとしか思えませんでした。

f:id:tacosx:20141229172412j:plain

現時点ではこのポータル申請はまだ審査中です。そのうちポータルが新たにできていたら、是非訪れてみてください。

ポータルのない方向へ行ってみよう

エージェントたるもの、どうしてもポータルのある道を歩きたくなります。ポータルのためなら敢えて遠回りするなど日常茶飯事。僕もバカExplorerですので、その心理はとてもよくわかりますし、実際そうすることが多いです。

しかし、ポータル職人としては、敢えてポータルのない道へ入ってみるのも無駄ではありません。土地勘のある場所でも、すべての道を通ってみたことがある人ってほとんどいないのではないでしょうか。そこにまだ候補が眠っている可能性があるならば、是非一度は自分の目で確かめてみてください。ポータルがある道の一本となりなど、エージェントだからこそ盲点になっている可能性もありますしね。

たとえば何の変哲もない住宅街も、無駄足と思わずに一度歩いてみると、意外なものを発見できたりします。

f:id:tacosx:20141229175617j:plain

こんな道を進んでいくと…お?なんか立て札?

f:id:tacosx:20141229175927j:plain

覗いてみると「厳島神社」と書いてある。住宅に挟まれてこんな山道が!

f:id:tacosx:20141229180158j:plain

急な階段を上っていくと…

f:id:tacosx:20141229180333j:plain

あった!確かに神社がありました。

f:id:tacosx:20141229180510j:plain

というわけで晴れてこの神社はポータルとなりました。

f:id:tacosx:20141229180850j:plain

このほかにも、住宅街の曲がりくねった辻の先、エアポケットのようなスペースに公園があったりすることは意外とあります。

ポータル検索というトップダウン手法も強力ですが、足で地図を塗りつぶすボトムアップ手法も侮れないものです。歩いている途中にGoogleマップなどの地図アプリを立ち上げ、近隣のランドマークを探してみる「ハイブリッド手法」もおススメです。

ポータル空白地帯を探してみよう

前回のエントリーでも述べましたが、Intelマップ上でポータル空白地帯を探してみるのは、効率的なポータルハントの重要な手段です。他の地図と見比べて、神社やお寺、公園などのポータル候補があるのにポータルが存在しないエリアを見つけたら、まとまった時間を取って、訪問してみるのです。

もちろん事前に回る候補地をリストアップして臨むわけですが、そのリストだけに囚われず、周りを見回し、自分の目でポータル候補を探しながら歩くことを忘れずに。

特に気をつけたいのが、現地の地図。自治体や商店会などがエリアの案内図を設置していることがあるのですが、これが広域マップには決して記載されていないポータル情報の宝庫だったりします。

僕が「獅子ヶ谷市民の森」というエリアを申請しに行ったのも、ポータル空白地帯だったのがきっかけだったでした。事前に「ゼンリンいつもNAVI」の地図と見比べて、お寺や神社をリストアップしましたが、それと同じかそれ以上に役に立ったのが、現地で発見した地図でした。

f:id:tacosx:20141229182452j:plain

庚申塔や石碑まで載ってる!事前にリストアップできなかった情報です。すぐさま地図の写真を撮影して、ことあるごとに眺めながら申請行脚を楽しみました。

こんなものもポータルになります

上記のような散策をするときに、ポータルを見つける「Seerの目」が備わっていると収穫量はアップします。そうした目を「ポータル実物探し」で養うことはすでに述べました。

中には「え?こんなものが?」と疑問に思うポータルもけっこう街中には存在すると思います。下記のようなものは、先日取り上げたポータル候補基準に合致しないように感じられるかもしれません。

とはいえ、認められているものの傾向と対策を頭に入れておくと、同様のものを見かけたとき「申請できる!」と条件反射できるようになります。決して採用率が高くないものもありますが、知っておいて損はないのではないでしょうか。

時計

f:id:tacosx:20141217142504j:plain

前エントリーで述べたものの繰り返しになってしまいますが、時計はポータルによく採用されています。大きな建物の時計台、公園の時計塔のほか、お店が街ゆく人向けに設置した時計が承認されているケースもあります。

坂の表示

f:id:tacosx:20141217143012j:plain

東京には坂がたくさんありまして、名前が表示されていることがあります。この表示がポータルになることもあります。ただ経験的に確率はあまり高くありません。

橋の名前プレート

f:id:tacosx:20141217140815j:plain

あまり確率は高くありませんが、何の変哲もない橋の名前プレートが通ることもあります。もちろん特徴的な形状の方が通りやすいのは言うまでもありませんが。

他人の目をアテにしよう

さて、ここまでは自分の「ポータル職人力」を高める手段でした。実はさらにもう一段、ポータル候補発見力を高める方法があります。“他人の目”を借りる、すなわち自分よりそのエリアに詳しい人に教えてもらうという方法です。

自分がよく知っているエリアには、たとえば小さなお地蔵さんなど、Ingressを始める前から存在を知っていた史跡やランドマークがいくつかあるのではないでしょうか。それがポータルになっていなければ申請すればよいわけですよね。同様のことを、他の地域に詳しい人の知識を借りて実行するわけです。

具体的なアクションとしては、まず自分がIngressをプレイしていてポータル候補を探していることを公言します。そして、その知人と行動を共にする機会があったら、「こういうものがポータルなんだよ」と、実際にポータルになっているものを街中で教えます

もちろんそうした行動を通じて興味を持った人がいれば、自陣営に勧誘して一緒にエージェント活動するのも楽しいでしょう。とはいえ「陣地を取って取られて」という部分は万人向けのゲームとは言えません。僕の場合、いちおうリクルーティングはしてみますけど、積極的に食いついてきた人以外にはあまり強く薦めないようにしています。

ただ、Ingressというゲーム自体の主旨に興味を持てない人でも、ポータル候補探しには意外と興味を持てることが多いようで、そういった方から教えてもらったものを申請し、後日「採用された」と報告すると喜んでくれるものです。

たとえば、母がとあるゴルフ場のコース内にお地蔵さまがあることを知っていました。ティーショット前に手を合わせる人もいるのだとか。そこで、実際にラウンドに行った機会を逃さず、ティーショット待ち中にすかさず申請!無事、受理されてポータルになりました。

また、僕は広島県福山市での申請実績が多いのですが、実は妻がゆかりのある土地でして、自分自身はほとんど土地勘がありません。そこでも妻の友人が「この先にお地蔵様がある」と教えてくれ、クルマで連れて行ってもらい、あまつさえ暗い中ヘッドライトで照らして撮影を助けてくれたこともありました。親切すぎる!惜しむらくは、エージェントとしてのリクルーティングには応えてくれなかったことくらいでしょうか。

たとえば妻や夫の帰省先におられる方などは、先方の親戚に尋ねてみると耳寄りな情報を得られるかもしれないですね。試してみてください。

…ちょっとゆるかったですかね?

以上、ひととおりエージェントとしての「Seerの目」の鍛え方を述べてきましたが…いかがでしょうか。もしかすると「そんな悠長なことしてる時間がない!」と、期待はずれという感想をもたれた方も多いかもしれないなー、と自分で読み返したときに思ってしまったわけですが。

タイムリミット付きで実績がかかっている現状、どうしても効率よく、という気持ちが先行してしまうことはやむを得ないと思います。実際、僕自身だって実績が凍結されている状況でここまで精力的に申請していたかというと怪しいものです。

ただ、僕が思うに、ポータル探しって本来ゆるいものなんですよね。特に明確な目的もなく街をそぞろ歩き、ちょっと面白い、皆に来て見てもらいたい物を見つけたらシェア(申請)してしまう。「ブラタモリ」の世界観です。ここは敢えてそのゆるさも感じていただきたいと思っております。

ミッションができて、それまで関連性のなかったポータルにも相互に結び付いた意味が生まれました。私の記憶が確かならば、Ingressヘルプのポータル候補基準に記載されている「秘宝やその地域ならではのスポット」は、以前はなかった、新たに付け加えられた項目です。Niantic Labs運営が、旅行ガイドとしての側面を一層押し出していこうとしている印象を受けます。

もちろんポータル巡りもそれ自体夢中にさせてくれるものですが、スキャナ内にとどまらず、実世界も観察してみてください。結果として何かを見つけられても、あるいは見つけられなくても、その積み重ねが将来ふたたびPotals Discoveredカウントが復活した時の礎となると思います。

何より実績としての魅力しか感じられない方にぜひお伝えしたいことが、ポータルハントは楽しい!ということです。だまされたと思ってやってみてください。見つけたものは、実績度外視で申請しても良いですし、いずれ実績カウント復活時まで自分の中で温めておくのも良いと思います。

今回のまとめ

  • ポータル実体探しを実践すると、ポータル候補の傾向と対策が身につき、「Seerの目」が養えます。
  • 周りを見回してみましょう。敢えてポータルのない道も歩いてみましょう。
  • Intelマップでポータル空白地帯を探し、申請の旅に出てみましょう。
  • 現地に設置された案内マップには、他にはないポータル候補情報が載っています。
  • 周りの人に、自分で見つけられなかったポータル候補を教えてもらいましょう。

次回予告

いちおうフィールドワークとしてのポータル申請について、いま述べたいことはひと通り書いたつもりです。

これで終わり!でもいいんですけど、Seer凍結期限と直接関係のないことで書き残しも少しあるので、次回はその辺をつれづれなるままに書こうと思います。たとえばポータル申請が却下されたときの対応などです。そこまでお付き合いいただける方がおられましたら、是非ご覧ください。

 

*1:説明文をつけたのは僕ではありません。どなたか存じませんが、ありがとうございます。

*2:実はこれも自分の申請です。階段の存在は知っていましたが、登ったのは申請時が初めてでした。「難攻不落ポータルになるに違いない」と目論んでいたのですが、攻めづらいのはお互いさまでした。合掌。

*3:残念ながらこの写真では伝わらないと思うんですけどね…。取材時刻の都合で、当時と同じ状況は再現できませんでした。ただ、そのときは太陽の角度の具合か、ちょうどこの向きで青緑色が見えたのでした。

基礎知識:ポータルになるものってどんなもの?(後編)

Seerメダル凍結…?!

こんにちは。今回は(ポータル職人的に)衝撃のニュースが飛び込んできましたね。すでにご存じの方も多いかと思いますが…

「ポータル申請の待ち行列を解決するために、2014年12月31日からSeerメダルを凍結します」

え?Seerなくなっちゃうのん?いままで大量に申請したのに実績カウントなし?俺の時間と労力を返せ!!…と暴動の準備をしてしまったあなた。そうではないんですよ。リンク先のFacebookページをさらに読んでみましょう。


Ingress - タイムラインの写真 | Facebook

前半は新たに増えた3つのメダルの話なんですが、Seerに関する記述は後半です。以下、抜粋しますね。

Additionally, we’re working to reduce the time needed to process the thousands of new Portal submissions and edits we receive every day. In order to help us address our growing queue of new Portal submissions, starting Dec 31, 2014 we will temporarily suspend the Seer Medal. You will maintain your current Seer Medal status, but new Portals submitted after Dec 31, 2014 will not be counted towards the Seer Medal. Portals submitted on Dec 31 and earlier will be counted.

かいつまんで読むと「2014年12月31日から一時的にSeerメダルのカウントを止める」「現在のSeerメダル実績は維持」「2014年12月31日までに提出されたポータル申請はカウントされる」といったところでしょうか*1

ひとまずなくなるわけでも永久にストップするわけでもなさそうなので、そこはまず安心。あとは12/31までならカウントに間に合うよ、ということですね。

いちおう今回の裁定の背景にも触れておきましょう。現在、ユーザー増加と共にポータル申請件数も激増していて、対応にかかる負荷を削減する必要性に迫られていたとのこと。実績カウントをやめるのも、新規申請がこれ以上大量流入するのを防ぐ狙いがあるのでしょう。やっぱりみんな実績欲しくて申請するわけですもの(それでも申請する人もいるでしょうけど)。

まあ、無料でこれだけ遊ばせてもらっている我々としては、これまでポータル申請に大量の人員を割いてくれていたNiantic Labsに感謝しつつ、彼らの苦渋の決断(たぶん)を受け入れるしかないように思います。ちなみに申請する側からみたメリットとしては、審査待ちポータルを生やし切ってしまうことで、重複申請をせずに済むことでしょうか。

ジョン・ハンケ氏が「エージェント側でポータル申請をレビューする仕組みの導入も検討している」との話もありましたので(下記記事の真ん中あたりで触れられています)、システム改良と共にいずれまた実績がカウントされるようになる日を待つことにしましょう。

[5000人規模の「Ingress」バトルがいよいよ開催] Niantic Labsハンケ氏に聞く、これまでとこれからのIngress - ケータイ Watch

ともあれ、12/31までに駆け込み申請激増の予感がプンプンします。このブログも、年末に帰省する方々が地元で活躍するのを見越して、年内にある程度の完結をみせようと思っていたんですが、はからずも時期の重要性がアップしてしまいました。頑張ります。

ポータルとして認められやすい特別な候補があります

というわけで前回に引き続き、Ingressヘルプのポータル承認基準を読み解きます。

Portal 候補の基準 - Ingress ヘルプ

今回は「特別な賛同候補」という項目です。前置きにも書かれているとおり、「世界中の人々をつなぐ産業やネットワーク」というコンセプトに合致するものは、史跡や彫刻などの行ってみて面白い場所でなくても、ポータルとして承認されます。

以下、1つずつ見ていきましょう。

公共の図書館

  • Niantic と Ingress の理念である、教育や発見に賛同するもの
  • 小型私設図書館(Llittle Free Library など)を含みます(個人の居住地内にある場合を除く)。移動図書館は除外します

f:id:tacosx:20141217124913j:plain

図書館の管轄は文部科学省なんですが、個々の図書館運営にはタッチしないとのことで、一覧するホームページは持っていないようです。

活用できそうなのが、日本図書館協会のリンク集。全国自治体の公立図書館が網羅されているほか、私立図書館へのリンクもいくつか掲載されています。もっとも市立図書館の数はこんなものではないと思うので、ほかの方法で探すしかないでしょうかね。

図書館リンク集 - 日本図書館協会

上に例として挙げたのは東大キャンパス内の図書館。図書館自体は一般公開されていませんが、キャンパス構内には入れるのでポータルへのアクセスは可能です。こういうパターンもあるよということで敢えて取り上げてみました。

独立系郵便局

  • 全世界を結ぶ強力なシステムとして郵便業界に賛同するもの
  • 契約郵便局は除外します

f:id:tacosx:20141217120600j:plain

日本は郵便局大国です。日本郵便ホームページによると、2014年11月30日現在営業中の郵便局は24,200局!それも日本全国津々浦々、本当に隅々まで配置されているのは驚嘆ものです。おそらくまだまだ誰も申請していない郵便局はあるものと想像しています。

検索も充実していて、日本郵政が提供するページには、郵便局一覧だけでなくマップで一覧する機能もあります。Intel マップとを見比べて、まだポータルになっていない郵便局を探してみてはどうでしょうか。

郵便局・ATMをさがす‐日本郵政

なお、僕も郵便局での申請実績がけっこう多いんですが、その際に活用しているのが秘密兵器「郵便局Detector」です。これだ!

f:id:tacosx:20141219015632j:plain

…ええ、単なるカーナビなんですけどね。自分でそう呼んでるだけです。ドライブ中、時間の余裕があるときには、カーナビ地図上に〒マークを見つけてはクルマを停めて申請したりしていました。

乗換駅

  • 同様に、世界中の人々を結ぶ運輸業界に賛同するもの
  • 大きな乗換駅は含まれますが、必ずしも路線のすべての駅が含まれるわけではありません

f:id:tacosx:20141217115021j:plain

鉄道の駅はポータルになります。経験則的に、駅名表示がはっきりと映っているものが審査に通りやすいようです。

説明に「必ずしも路線のすべての駅が含まれるわけではありません」と書いてあるのが気になるところですが、日本の鉄道の駅であれば大方問題なく採用されるのではないでしょうか。

一方、地下鉄の駅出口ですが、最近は落とされるケースも多いようです。実際僕もけっこう落とされました。かつては出口ごとにポータル化していたようで、東京メトロ霞ヶ関駅だけでも下図の通り多数のポータルが存在するのですが。

f:id:tacosx:20141217114239p:plain

おそらく同様の申請が多数寄せられて、審査基準が引き上げられたのだろうと想像しています。ちょっと鉱脈を深掘りしすぎてしまったかもしれませんね。Seerが早い者勝ちのメダルであると言われるもう1つの理由がここにあります。落とされても泣かない覚悟で申請しましょう。

なお、バス停がポータルになっているケースも存在します。ただ非常に数は少ない印象です。審査に通りにくいのか、それともまだ誰も申請していないのか…。検証した方はおられますでしょうか。情報をお寄せください。

教会や礼拝所

  • Ingress のストーリーに不可欠な、非現実世界に賛同するもの

f:id:tacosx:20141217131933j:plain

f:id:tacosx:20141217132646j:plain

キリスト教系などの教会はもちろん、日本では神社仏閣もここに含まれるでしょう。

日本全国にどのくらいのお寺や神社があるかご存知ですか?以下のページにによるとお寺が77,467、神社が81,320だそうです。ポータル申請しまくりですね!

神社数 |新・都道府県別統計とランキングで見る県民性 [とどラン]

寺院数 |新・都道府県別統計とランキングで見る県民性 [とどラン]

寺社は、前編で述べた「史跡」の検索でかなりカバーできるものと思いますが、そのほかにも地図による検索方法が便利です。何しろ寺社は数が多いので、だいだいどのエリアの地図を眺めても数か所は見つかるのではないでしょうか。それをIntelマップ上でポータル化しているものと見比べるのです。

ただ、肝心のIntelマップの地図には、神社仏閣がほとんど載っていません。ポータル候補がわからないように意図的に情報を隠しているのかもしれませんけど。

そこで、ほかの地図アプリの登場となります。寺社の検索に関して、僕がよく活用していたのは「ゼンリンいつもNAVI」です。

地図(スクロール) | ゼンリン地図・いつもNAVI

寺社が表示されるには、ある程度拡大する必要があります。このためいっぺんに検索できる地域は絞られますが、かなりキッチリ網羅されていて、ポータル候補探しがはかどること請け合いです。

このほか国土地理院の地図には神社やお寺が完全網羅されている、とおっしゃるポータル職人の方もおられました。僕は使ったことがなかったので明確なソースは示せないのですが、たとえば下記リンクからたどれる2万5千分の1地図には、確かに神社やお寺のマークが記されているようですね。

地理院地図|国土地理院

地図アプリはそれぞれ、掲載情報のジャンルに強み・弱みがあるようですので、いろいろと試してみると面白いと思います。

神社仏閣の何がいいかって、1つのお寺や神社の中で申請できるものが山ほどあるということです。

お寺なら本堂だけでなく山門、鐘楼、あるいは仏像。パゴダや大きな石灯籠が設置されていれば、それらもポータル候補です。大きなお寺であれば経蔵や宝物殿があるでしょう。さらにお寺へ続く参道に道標が建てられていることも多いですが、石造りのものであれば高確率で承認されると思います。

神社なら鳥居、手水場が候補になります。また、神社本殿の脇に小さな神社や祠が設置されていることも少なくありません。隣接して建てられているとポータル申請の観点からはツライのですが、1つ1つお参りしつつダメ元申請してみても良いと思います。

それらが全部ポータルになった暁には、正面から入って手水場へ行って本殿にお参りして…という順路を示したミッション化できると素敵ですよね。外国から訪問した方へのガイドとしても重宝されるんではないでしょうか。

f:id:tacosx:20141217135649j:plain

f:id:tacosx:20141217135710j:plain

なお、お寺や神社を訪問する際に気をつけたいことがいくつかあります。まず、閉門時間が設定されていることがありますので注意しましょう。また、特に地域の小さな寺社であれば、住職さん・神主さんをはじめ、そこに住んでいる方がおられることを意識しておいた方が良いと思います。

お寺の姿勢もいろいろあります。誰でもウェルカムと言ってくださるところもあれば、檀家の方のみに向けて開いているという意識のお寺もあります。パブリックとプライベートが半々のような場所だということを忘れずに行動しましょう。

ついでながら、せっかく訪れたんだから浄財を投げつつお参りしてみてはいかがでしょうか。願い事は自陣営の勝利でもなんでもいいので。

寺社仏閣のほかでは、道端のお地蔵様や祠もポータル申請対象です。一時期お地蔵様はリジェクトされていた時期もありましたが最近復活してきた印象があります。

f:id:tacosx:20141217134712j:plain

お地蔵様は子供が亡くなったときに祀られることが多いですが、単に道しるべとして設置されることもあるようですね。祠については、たとえば馬頭観音という石碑は旅先で急死した馬を供養するために建てられたりするので、旧街道沿いなどに見かけることが多いです。庚申塔という石碑も古い道の角に立っていたりすることが少なくありません。

地域の歴史をひもとけば、かつて栄えていた集落、街道の場所などを知ることができるでしょう。そうした情報を得て、ポータル候補がありそうな場所を散策してみるのも一興だと思います。

このほか、橋のたもとに石碑があることが少なくない、とおっしゃるポータル職人の方もおられました。建設時に亡くなった方を偲んで建てられたものだそうですので、手を合わせたうえで申請しましょう。

自分だけの鉱脈を見つけましょう

以上、ひととおりガイドラインの項目をおさらいしました。具体的なイメージはできましたでしょうか。

文中、ポータル職人の皆さんがどうやって実績を積み上げてきたのか、ということにも触れてきましたが、どうやら2つの方程式があるようですね。1つはポータル候補を検索する独自の方法を持っていること、もう1つは他の人より先に、実はポータル承認されやすいジャンルを見つけていることです。

前者については、たとえば前回ご紹介した「市区町村名 史跡」のような検索パターンは、すでに多くの方が既に試していて、早い者勝ちの様相を呈しているのかもしれません*2

ただ、検索ワードを工夫したり、検索ツールを変えてみたりすることで、実は誰も気付かなかった鉱脈を掘り当てる可能性もあります。時間のあるときにでも、少し思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。そして見事掘り当てた際には是非、こっそりと僕に教えていただければ(ぉぃ)。

後者については、けっきょくご自身で申請を実体験していただき、実績を積み上げていくのが一番です。…とはいえ、今は結果が出るまでに時間がかかりすぎるし、結果を得てから申請しようにもSeerメダルが凍結されてしまった後ではモチベーションも上がらないかもしれませんね。それにもし審査方法が変わってしまうと、これまでのやり方が通用しないおそれもあります。

そういう意味でも先に始めた人間がラッキーだったという点は否めませんが、めげずにポータル探しをしていただきたいと願っています。たとえSeerメダルの実績ははかどらなくても、地域のみどころや歴史を知ることで地元にもっと愛着がわくきっかけになれば、それは楽しいことだと思いませんか?

今回のまとめ

  • 日本図書館協会のリンク集を見てみると発見があるかもしれません。
  • 郵便局は日本郵政のホームページで地図表示できます。
  • まだポータルになっていない駅があったら申請してみましょう。
  • いろいろな地図アプリを使ってポータル候補の検索をしましょう。地図ごとに強み・弱みがあります。
  • 神社仏閣は中心の建物だけでなく、周辺にも申請可能なものが数多くあります。
  • 地元の歴史を知り、お地蔵様や祠のありそうな場所を調べてみましょう。
  • ポータル候補を探す独自の検索方法を見つけてみましょう。

次回予告

ここまでは家でもできるポータル候補探し、すなわち「座学」でしたが、こんどは実践編ポータルハントです。やっぱり実際に歩きながらポータルを見つけることはけっこう多いものです。次回は、簡単そうで意外と難しい「Seerの目」の養い方を、自分の経験談を中心にお話したいと思います。

*1:「2014年12月31日」といってもどこ時間の何時までなのか、さらに、12/31当日がセーフなのかアウトなのか、現時点の表現ではけっこうあいまいですよね。申請→受理メールまでにタイムラグがあるため、敢えてぼかしている可能性もありますが…。今後さらに厳密な情報が出てくる可能性もありますので、気をつけておきましょう。

*2:おまえがブログで採り上げるからだよバカーーー!というお叱りは謹んでお受けいたしますm(_ _)m

基礎知識:ポータルになるものってどんなもの?(前編)

イベントお疲れさまでした

こんにちは。私 tacosx も、12/13 に東京で開催されたIngress史上最大のイベント、ダルサナアノマリーに参加して参りました*1。皆さんは参加されましたでしょうか。イベントについてご存知ない方は、下の公式イベントページを見るか、「ダルサナ」で検索してみてください。プレイヤー目線でのレポートがたくさん見つかるはずです。
#Darsana XM Anomaly: Primary Site, Tokyo, JP - Google+

東京の市街地をバトルフィールドとして5000人にも及ぶエージェントたちがポータルを奪い合ったわけですが、それもさることながら今回の最大のハイライトはやはりこれでしょう。日本をすっぽり覆う巨大なCF!

f:id:tacosx:20141215223308p:plain

Enlightened陣営が戦いを有利に進めるために用意周到に計画し、遂行したCF。それを吹雪の襟裳岬へ破壊しに走ったResistanceエージェントの奮闘は、改めて僕が語る必要もないでしょう。

それにしても、こんな半島の先端にポータルが生えているものなんですねぇ。

f:id:tacosx:20141215231733j:plain

…って思ったあなた。いや違う、そうじゃない!実は、半島の先端にはかなりの確率で記念碑やら記念館やら、それっぽい建造物が設置されているものなんですよね。みんな先っちょが大好きなのです。

今回のようなIngressの大規模イベントでは長大なリンクが鍵になることが少なくないのですが、他のリンクに邪魔されることなくリンクを張る計画には、海に面したポータルは非常に重要です。

とはいえもちろん、記念碑が存在するだけではポータルになりません。…そう、誰かがポータル申請して初めてポータルになるのです。

かつて(Ingress的に)何もなかった場所へ足を運んだ人のおかげで、こうしたイベントも成り立っているんですね。しみじみ。

というわけで今回もポータル申請のススメ、行ってみましょうー。

ポータルの審査基準は公式ヘルプに載っています

さて。今回のテーマは「どんなものがポータルになるのか?」です。審査を通りやすいポータル申請の傾向と対策について、ということですね。

実はIngress の公式ヘルプに、ポータルの審査基準がしっかり書かれています。まずはこれを確認しておきたいと思います。

Portal 候補の基準 - Ingress ヘルプ

平易な日本語で書かれていますので、皆さん一度は目を通していただきたいのですが、ここではやはり特に気になる「承認基準」について取り上げます。以下、一つずつ例を挙げながら考察していきましょう。

興味深いエピソードがある場所や、歴史的または教育的に価値のある場所

  • 場所や対象物の面白いエピソード
  • 歴史的な意味(単に古いだけではない)
  • 史跡

f:id:tacosx:20141215232525j:plain

日本は歴史の古い国なので、史跡にあふれています。試しに自分の住んでいる市区町村の名前と「史跡」とでググってみてください。けっこうたくさん出てきませんか?おそらく初めて知るようなものも意外に近所にあって驚かれるのではないでしょうか。

こうした文化財、史跡を紹介しているホームページは各地方自治体によって運営されていることが多いです。たまに民間の有志によりまとめられているものもあるようですね。

…お気づきですよね?こうしたホームページはポータル候補の宝庫です。もしポータルになっていない史跡があったら、ぜひ申請してみましょう。
「史跡」というわかりやすい単語検索でヒットしてしまうページだと競争率も高いかもしれません。でも、ダメもとで数を撃つのはポータル職人の基本です。ポータル申請に慣れる意味も込めて、ぜひ一度トライしていただきたいものです。

わざわざカッコ書きされているとおり、年代的に古いものでなくても歴史的な意味が見いだせれば認められることがわかっています。手前味噌で恐縮ですが、東京・夢の島に展示されている「第五福龍丸」なんてまさにそういうポータルだと思います。

f:id:tacosx:20141215234326j:plain

「何それ?知らない」という方も、その悲しい歴史的事実を知るだけでなく、現地に足を運んで、感じていただきたいと願ってやみません。申請者の僕にとっても、外国の方にも知ってもらおうとマジメに英語でポータル説明を書いた、思い入れのあるポータルです。

第五福竜丸 - Wikipedia

ちなみに第五福龍丸は「江東区 史跡」では検索にヒットしませんでした。やっぱり史跡というわけではないんですね。

これほど有名なものでなくても、「場所や対象物の面白いエピソード」とガイドラインにもあるとおり、ちょっとしたエピソードや由来を持つスポットは、探せばまだまだ見つかるのではないでしょうか。

ただこうした地元に根付いたスポットを見つける方法は、僕も足で稼ぐ方法以外に知りません。どなたか良いメソッドをご存知の方おられましたら是非お教えいただきたいです。

興味深い芸術作品や他では見られない建築

  • 彫像、絵画、モザイク、ライトアップなど
  • 芸術品を紹介している場所(パフォーマンス アート シアター、美術館など)
  • 著名な建築家が設計した建物や建築様式が特に有名な建造物

f:id:tacosx:20141216004538j:plain

f:id:tacosx:20141216001856j:plain

美術館はもちろんですが、官公庁や大企業のビル、あるいは商業施設の建物の周辺に彫刻が建っていることは結構あります。たまに建物の中に設置されているケースもありますが、一般人が遠慮なく入れる場所であれば申請しても良いと思います。ただ、トラブル回避のためにも、写真撮影の前にひと声確認した方がいいでしょう。

地元の商店会などがお客を呼び込む策としてアート作品を設置していることもあります。そういう場所を見つければ、通りに沿って並んだ大量の彫刻や絵画を申請するチャンス!自分の身の周りにそういう場所がないか思い出してみましょう*2

「なるほど、ライトアップもOKか。ちょうど今、街はイルミネーションであふれている。さっそくショッピングモールのクリスマスツリーを申請!」…と行きたいところですが、残念ながらこれは無理なんですね。

ガイドラインの「申請しないでください」の項目には「1 年のうち特定の期間に限定される季節的な展示など、永久的ではない候補。」という記述があります。

シーズンが終わると撤去されるクリスマスツリーは申請しないでおきましょう。ポータルはエージェントを実際のオブジェクトへ導くガイドである…という基本に立ち返ると、いずれ消えてしまうものを申請するのは、せっかく足を運んでくれた人たちに対する裏切り行為ですものね*3

「じゃあずっと生えてる木が今だけクリスマスツリーになるのはOK?」…どうでしょう、ライトアップされていない普段の木がポータルとしてふさわしいかどうか次第じゃないかと思います。

歴史的・文化的価値がある建造物もポータルになり得ます。ただ、特に外見が単なるビル等では、そういった価値は写真から伝わりづらいので、できるだけわかりやすいい説明で補足すると良いでしょう。それがひいては訪問するエージェントにとっての情報にもなるわけですし。

なお、アート作品の応用編(?)として、こんなものも採用されることがあるようです。

f:id:tacosx:20141216011635j:plain

お店などのシャッターに描かれた絵も、個性的なものであれば採用されます。閉店中しか見られないものなので、定休日や早朝を狙って写真撮影してみましょう。

f:id:tacosx:20141216010226j:plain

鉄道と道路との立体交差、いわゆる架道橋の下を走る道路の壁面には絵が描かれていることがよくあります。特に鉄道の高架化が進んでいる都市部ではそこそこ見つかるはずです。

秘宝やその地域ならではのスポット

  • 初めて遊びに来た友だちを連れて行くような人気のある地元のスポット
  • 地元の人は知っているが、外部の人にはあまり知られていない人気のあるスポット
  • 地方色や文化を紹介する、その土地ならではの観光スポット
  • 人里離れた観光名所(つまり、地元でなかったら必ずしも訪れるかわからない場所)

f:id:tacosx:20141216120642j:plain

これは明確に「これだ!」という例を提示するのがなかなか難しいのですが…。あ、上の写真は神奈川・江の島にある「龍恋の鐘」というリア充御用達スポット(笑)です。例えばこういうことなのかなぁと自分なりに考えまして。

自分の知っている地域で「行ったら面白いぞ」と思いつくところを、そのまま申請すればよいのだと思います。ご家族や近所の方が以前から住まわれているなら、そうした地元のことを知っていそうな方に聞いてみるのも良いでしょう。申請の際には、そこが行くと面白い場所だということを説明文でアピールするのが重要そうです。

ちなみにこのジャンルで僕がパッと思いついたのが、舞岡公園。「どこ?」って方がほとんどだと思いますが、それでこそ地元民のみぞ知るスポット!神奈川・横浜市は戸塚区にあるのですが、広場や森林だけでなく田んぼがあって農業体験ができたり、あとバードウォッチングでも有名なスポットです。

舞岡公園 トップ

そこにポータルがあるのか?と疑問にお思いかもしれませんが大丈夫。僕が生やしておきました(笑)。なんとミッションもできてますので、是非訪問してみてください。そこそこアップダウンのあるトレッキングになるので歩きやすい靴で臨むのがお勧めです。

f:id:tacosx:20141216140742j:plain

最後の項目「人里離れた観光名所」というのは面白いですね。普通なら訪れることもなかったであろう土地でも、ポータルさえあればエージェントはどこでも行きます。是非エクストリームなポータルを作ってみてください。
ただし危険な場所はダメですよ!「歩行者の安全性が確保できない場所にある候補」も明確にガイドラインに禁じられています。安全にアクセスできる秘境ポータルを期待しています。

別のジャンルとしては、地域のお店の看板も承認されることが多いです。ポイントは「そこにしかない」ことで、個人で経営する商店やレストランが自分の店のためだけにデザインしたものであれば基準を満たすと言えるでしょう。

f:id:tacosx:20141216154543j:plain

といっても実は、けっこう日本各地でよく知られたチェーン店の看板やマスコットが少なからずポータル化しています。審査の人(日本人ではありません)が、日本ではありふれたデザインだと知らずに通してしまったとしか思えないわけですが…

実績稼ぎという意味では美味しいのでしょうけど、私見としてはお勧めしません。もちろん僕個人の意見ですので、断定的に言うつもりはないのですが。

敢えて口はばったいことを述べるとすれば、ポータル写真に記録された自分の名前を見られても恥ずかしくないかどうか、SENDボタンを押す前にちょっとだけ振り返る習慣をつけると良いように思います。

閑話休題。ともあれ、この項目に関してはこの辺りが僕の発想の限界です。上記の他にも「こんなのあるよ!」というものがありましたら、地元自慢も兼ねて情報をお寄せいただけますと幸いです。

地域の人が集まる場所

  • 地域の人達が集まってその地域の活性化につながっている場所
  • 地域の人達が集まって過ごせるような憩いの場

f:id:tacosx:20141216143328j:plain

日本武道館のように大きな施設ももちろんポータルになっています。が、地域の地区センターや公民館などは意外とポータルになっていないところも残されているのではないでしょうか。

これも、地域の自治体のページなどを検索すると確認できると思いますので、一度覗いてみてはいかがでしょうか。

この分野はあまり僕自身も申請経験がないため、上記以外の例をあげることができません。たとえば地元の碁会所とかどうだろう…とか思いつきはするんですけど、確信が持てないんですね。どなたか申請体験を教えていただけるとありがたいです。

発見したい、活動したい気分にさせるランドマーク

  • 「歩いて冒険」したくなるような場所
  • アウトドアの探検心を呼び覚ます

f:id:tacosx:20141216151314j:plain

公園がこれに該当します。先ほどご紹介した舞岡公園ほどアウトドア感たっぷりのものに限らず、街中にある小さな公園も立派なポータル候補です。

一般的に、公園も地方自治体の管轄です。…と述べれば、するどい方はお気づきかと思いますが、自治体のホームページに公園一覧が掲載されていることが結構あるんです。実際、自治体ページで公園をリストアップして、片っ端から申請して回ったというエージェントの方もおられます。

すごいぜ自治体ホームページ!知りたいことは何でも載っているんですね(ポータル職人的に)。

申請する際のコツとして、公園内の風景よりも公園名が表記されたプレートを撮影した方が採用されやすいというものがあります。現在のガイドラインからは削除されましたが、以前は「公園入り口の標識」と明記されていました。現在でもその基準は生きているようで、多くの公園ポータルは入口プレートを大写しにした写真となっています。

個人的なこだわりとしては、単なるプレートでは面白くないので、公園名が読める程度に引いた構図で、園内の様子もできるだけ写真に収めることを心がけています。

公園の中に噴水や人工滝などの水場、あるいは園内に設置された時計塔があれば、これも申請してみると良いでしょう。どういうわけか噴水と時計塔はよく通ります。この2つは公園に限らず、街中で見つけたら申請してみましょう*4

f:id:tacosx:20141216152225j:plain

f:id:tacosx:20141216152505j:plain

ところで、最近は公園内の樹木につけられた表示板がポータルになっているケースも見かけるようになりました。先日イベントで日比谷公会堂に行った方も、日比谷公園内にそうしたポータルを多く見かけたのではないでしょうか。

f:id:tacosx:20141216152929j:plain

これには正直、僕も意表を突かれました。そして「ちょっとこれは基準が緩すぎるんじゃないのかなー」というのが第一印象でした。

ただ、その後いろいろ考えてみた結果、個人的には少し考えを改めつつあります。すなわち、広く一般の人に認識してもらうことを目的に付けられた札だという意味では、アリなのかもしれない、と。

おそらくこの表示板は、公園の管理者の方が丹精をこめて育てた樹木を、せっかくなら訪れたみんなに興味を持ってもらえたら…という願いのもとに設置されています。ポータルになることで人々をその場所へ誘導できるなら、設置者の意図と合っているとは言えないでしょうか。

ポイントは「広く一般に」というところだと思います。上記の基準を拡大解釈すると、「民家の庭先の置物だって、みんな見てもらうためのものだろう?だったら申請して問題ない」ということになりますよね。

実際には、それらは街の景観のためというか、ご近所づきあいのある方々に向けたものであって、多数の見知らぬ人が訪れることを期待したものではない可能性もあります。確証が持てないならば、Seer実績欲しさをグッとこらえて申請をあきらめることも肝要だと思います。

この辺りは判断が難しいところですが、つまるところプレイヤー個々の良識が問われていると言えるでしょう。先ほども書いたとおり、申請者が自分と知られて胸を張れるだろうか、と常に考えるようにすれば、「Seerの目」が磨かれていくように思います。

…かく言う僕自身、数多くの申請をしてきて「マズかったかな」と反省した経験があります。大きなことは言えません。

皆さんはとにかく恐れずにどんどん申請していただきたいと願う半面、気を使って欲しい場面はできるだけ自分の経験から伝えて参りますので、私と同じ轍を踏まないよう心の片隅にとどめていただければ、と願うばかりです。

長くなってきたので続きは後編で

以上で公式ヘルプの「承認基準」についてひと通り考察しました。いかがでしょうか、自分の身の回りにもポータル候補が結構ありそうだという気がしてきましたでしょうか。もう実際に候補を見つけた!という方がおられたら喜ばしいことです。

ガイドラインのメイン部分のおさらいは、これで半分です。もう半分「特別な賛同候補」という項目があるのですが、だいぶ長くなってきてしまいましたので、続きは次回に譲らせていただこうと思います。お楽しみにー。

今回のまとめ

  • Ingressヘルプに、ポータルの承認基準が明記されているので頭に入れておきましょう。
  • 史跡や地区センター、公園は自治体のホームページなどに一覧されていることが多いです。
  • 屋外アートは通り沿いやエリアに固まって存在することもあります。
  • 地元の強みを発揮して、自分しか知らない面白スポットをポータル申請してみましょう。
  • ポータル申請の際には本当に妥当か、少し考えてみるクセをつけましょう。
  • (おまけ)半島などの先端を調べてみるとポータル候補に巡り合える…かも。

次回予告

次回も引き続きIngressヘルプのガイドラインを読み解きます。今度は「特別な賛同候補」について触れていきたいと思います。

*1:もしかするとお近くの方もおられたかもしれませんね。私は新橋~愛宕~神谷町~虎ノ門ゾーンにいました。

*2:実は、そういうアート作品を僕がまとめて申請済みの場所が1か所あります。この記事読んで申請して、僕のが生えたら恨まれそう…。勘忍ね。

*3:先月ポータルが生えまくったときに、六本木ヒルズにも季節ものポータルが生えてしまったんですよね。一時的に審査基準が緩くなっていたものと思われますが、同じ手は今後通用しないと考えたほうが良いです。

*4:一時、「鉄板」といわれていた時計塔がリジェクトされる時期もありました。同じことがお地蔵様でもあったようですが、現在は再び承認されやすいものとなっています。審査基準はわりと揺らぐことがあるので注意が必要です。

入門編:ポータル申請してみよう

 

反響ありがとうございます

初回のブログ、あっという間に多方面へ拡散され、たいへん多くの方にお読みいただけたようで感謝しております。皆様ありがとうございます。

お寄せいただくコメントもおおむね好評で、今後の連載(という言葉を使っている方がおられたのですが、たしかに短期集中なので「連載」がしっくりきます)への期待の高さをうかがわせます。

といいますか、まだ自己紹介をしただけなのにこれだけの反響をいただくとは。ハードルがどんどん上がっていくのを実感しております。上がりすぎて、てっぺんが霞んで見えません。

…えー、何とか期待に応えられるよう精いっぱいやらせていただきますので、引き続きごひいきのほど、よろしくお願い申し上げます。

 

Ingressの世界はポータル職人によって創られている 

 ここで、貴重(?)な資料をお見せしたいと思います。

f:id:tacosx:20141202203528j:plain

これは2013年1月27日の東京都区を中心に見たintelマップです*1ベータテスト開始3か月後という最初期の画像を、当時からプレイしていた方にお借りすることができました。

新宿や上野をはじめ、ターミナル駅周辺にはそこそこポータルがありますけど、それ以外はまばらですね。墨田区~千葉県市川市や杉並区に、大きな青のフィールドが構築されているのが印象的です。

さて、それがサービス2周年を迎えた今どうなっているかというと、ご覧のとおり。

f:id:tacosx:20141203014723j:plain

うわー!もうポータル多すぎ!どこが何区か隠れちゃって読めません。実はこれでも、ローディング途中でキャプチャした画像なんですよね。全ポータルを表示しようとしたら時間がかかりすぎていつまでも終わらないのです。参った。

この2年間で東京にどれだけポータルが増加したのか、実感していただけたのではないかと思います。そして、このおびただしい数のポータルを作ってきた人たちは、ほかの誰でもない、Ingressエージェント自身なのです。…あ、あとローソンも。

 

 写真を見るとポータルの成り立ちがわかる

…となると、ちょっと疑問がわいてきませんか?

最初にIngressを始めたプレイヤーは、ポータルが1個もない世界に放り出され、まずは申請をするところから始めたんでしょうか。

――ずっと真っ暗な世界でさまよい続けること数週間。ある勇敢なエージェントの申請によって、ついに世界最初のポータルが生まれた。エージェントたちは集い、歓喜のおたけびを上げながら、初めてのハックに酔いしれるのであった――

…いやいや、どんなマゾゲーですかそれ。さすがにそんなことはないです。Niantic Labs は Ingressを開始するにあたり、最初から世界に存在するポータルを用意していました。いわゆる「初期ポータル」です。

実はポータル写真に添えられた文字を見ると、その成り立ちがわかるんです。以下、ちょっとした豆知識レベルの話ですけど、分類してみます。

1.初期ポータル

 初期ポータル写真の右下にはResistanceでもEnlightenedでもない、灰色がかった水色の文字が記されています。

f:id:tacosx:20141203020244j:plain

これは写真共有サイト Panoramio から借りてきた写真です。Panoramio には、世界中の写真家たちがジオタグ付きの写真を寄稿していて、それらの写真が Google Map 上に散りばめられたものを閲覧することができます。


Panoramio - Photos of the World

初期ポータルの写真をタップして詳細をみると、この文字がリンクになっていて、Panoramio の当該写真のページにジャンプできるようになっています。

既存の写真データベースを活用して、Ingress の初期ポータルはできあがったんですね。もしかすると創始者のジョン・ハンケ氏も、これを眺めているときにIngressの着想を得たのかも。

2.β初期のプレイヤー申請ポータル

 続いてこちら。写真の右下に何も文字が書かれていません。

f:id:tacosx:20141203021617j:plain

Ingressのベータテスト初期のポータル申請は、今のようにアプリの中から申請する仕組みはなく、写真をメールに添付して送信する形式だったそうです。

その頃に作られたポータルには、撮影者の名前が記されていません。それだけではなく、Portal Discovered の実績としてもカウントされていないそうです。実際、その頃から生やしたポータルの数を合わせれば優にSeerプラチナをもっているはず…という先輩エージェントもおられます。

名前を残す栄誉も、レベルアップのための実績もなし。そんな名もなきSeerたちの血と汗と涙の上に、今のプレイフィールドは成り立っているんですね。合掌。

3.β中期以降のプレイヤー申請ポータル

 その後、アプリの中で申請できるようになってからの写真がこれ。これが皆さん一番おなじみなのではないでしょうか。写真の右下に撮影者のエージェント名が記載されています。文字色で所属ファクションもわかります*2

f:id:tacosx:20141203022559j:plain

写真は追加・差し替えが可能なので*3、ポータルの代表写真の名前=ポータル申請者とは限りませんが、だいたいこれで誰が生やしたポータルなのかを把握することができます。

4.商業ポータル

f:id:tacosx:20141203023337j:plain

…説明不要ですかね。日本では今のところローソンだけですが、他の国でも企業とのコラボポータルはけっこうあるようです。

Ingress Updates App, Adds Zipcar & Jamba Juice Portals | TalkAndroid.com

「世界観を損なう」「ユーザー申請分を差し置いて生やすなんて」などと批判の声も聞かれましたが、これだけの大規模アプリを完全無料で遊ばせてもらえる原資を彼らが肩代わりしてくれてるんだろうなーと思えば、腹も立たないかもしれません。個人的にはUPVが増えるので歓迎。

 ポータル申請をしてみよう

さて前置きが長すぎて、すでに記事1回分くらい書いてしまいましたが、ここでポータル申請の方法をおさらいしようと思います*4

1.まずはポータル申請をしたいもの・場所へ、とにかく赴きましょう。写真を撮ることになるので明るい時間がおススメです。そしてスキャナを立ち上げてください(もちろん立ち上げっぱなしで訪問してもOKです)。

2.スキャナ画面を長押しすると表示されるメニューの右側に "NEW PORTAL" という項目がありますので、これを選択します。

f:id:tacosx:20141204010513j:plain

長押しする場所はどこでもいいんですけど、押した場所が後ほどポータルの位置合わせをする際の起点になりますので、少し気を使うと作業が楽になります。

3."NEW PORTAL" を選ぶと、端末のカメラが起動します。申請したいオブジェクトを撮影してください。

f:id:tacosx:20141204011104j:plain

…うん、ちょっとピンぼけですね。今回は説明のために前から気になってたヤツをサンプルにしてみたんですが、これだけ目立つオブジェを誰も申請してないわけないと思ってかなりやっつけですスイマセン。皆さんはキレイな写真にこだわって撮影してみてください。

(※この記事を書いている最中にまさにこれがポータルになったそうです。登録されている写真は50枚以上とか。やっぱりみんな申請しますよねー。)

4.「保存」ボタン(端末によって違うかもしれません)を押すと、ポータル申請画面に進みます。

f:id:tacosx:20141204012006j:plain

ここで "NAME" 欄にポータル名、"DESCRIPTION" 欄に説明を入力します。

ポータル名ですが、わかりやすさを心がけると良いと思います。単なる「オブジェ」よりは「○○駅前のオブジェ」の方が、ポータルキー一覧から検索するときにわかりやすいですしね。

ちなみに正式名称がわからなければ、こだわる必要はないです。というか、Ingressヘルプには「クリエイティブな名前をつけるのは歓迎」と書かれています*5。写真同様、センスを発揮してよい場所だと言えます。

ただ、変な名前のつけ逃げはやめましょう。写真に自分の名前が残るので、誰の仕業かわかります。買うのは怒りや恨みではなく失笑程度にとどめておきたいものです。

ポータル説明はなくても構いません。説明文がついていれば審査に活用するとIngressヘルプには書いてありますが、実感として説明文がないために却下されたということはないですね。

ただ、他のプレイヤーがそのポータルに興味を持つような解説をつけることを推奨しています。なので、特別なポータルには是非説明をつけてみて欲しいと個人的には願っています。自分自身そうしてきているつもりです。

5.ポータル申請画面で忘れずに必ずやってほしいのが、ポータルの位置合わせです。画面右上の "CONFIRM LOCATION" と書かれた地図をタップすると、位置合わせ画面に遷移します。

f:id:tacosx:20141204013525j:plain

地図をドラッグして画面中央の+印をポータルの位置に合わせ、「OK」を押せば、ポータル位置を表す黄色いマーカーが移動します。

この手続きを怠った結果、実物と全然違う場所に生えているポータルは少なくありません。ポータルはプレイヤーを実在のオブジェクトへ導くガイドです。皆を混乱に陥れないよう、気を使いたいものです。

6.ポータル申請画面で "SEND" ボタンを押すと、"Your portal has been submitted for review."(あなたのポータルは審査に提出されました)と表示されます。これでポータル申請完了です。おつかれさまでした。

 

申請が受理されていれば、Ingressアカウントのメールアドレスに "Ingress Portal Submitted" で始まるタイトルのメールが届いているはずです*6

f:id:tacosx:20141204015050j:plain

申請結果は忘れたころにやってくる

あとはひたすら待ちます。審査方法も改良を繰り返しているようで、最近は1~2か月程度で結果が来るものもありますけれど、最長で半年以上は待たされる覚悟が必要かと思います。

結果のパターンは3種類(厳密には4種類)です。

1. Liveメール

審査を通り、晴れてポータルができると、再びメールが届きます。タイトルに "Ingress Portal Live" と書かれているのが成功メールの印です。おめでとう!

f:id:tacosx:20141204211827j:plain

このメールが来ていたら、スキャナを確認してみましょう。ポータルLiveのご褒美として、以下のものがもらえているはずです。

  • 1000AP
  • 新たにできたポータルのポータルキー
  • Portals Discovered の実績 +1*7

2. Rejectメール

一方、審査に落ちた場合、"Ingress Portal Rejected" というタイトルのメールが届きます。

f:id:tacosx:20141204211844j:plain

Reject メールはよく読むと2種類あります。

  • "this Portal candidate does note meet the criteria..." (このポータル候補は審査基準に合いませんでした)というもの。
  • "Unfortunately, this Portal is too close to another existing potral..." (残念ながら既存のポータルに近すぎます)というもの。

ともあれ、残念ながらこれがポータルになることはなかったということです。くよくよせずに次行きましょう、次!

3. Duplicateメール

これは既にほかの人が申請していたポータルとかぶってしまったときのメールです。

f:id:tacosx:20141204211906j:plain

かぶった場合、そのポータルに自分の写真が追加されていて、写真追加の 500AP がもらえていることもあります。ただ、当然ながら Portals Discovered の実績に加算されることはありません。

悔しいですね。でも考えてみてください。少なくとも Reject ではないのです。あなたのポータル候補を見つける目は間違ってなかったということです。ただ他の人より少し遅かっただけのことなのです。自信をもって、次の候補を探しましょう。

 

以上が、ポータル申請から審査結果が出るまでの流れです。イメージはつかんでいただけましたでしょうか?まあ、何事も慣れです。ぜひご自身でやってみてください。

まとめ

  • 世界中のポータルの大部分は、プレイヤーの申請によって作られたものです。
  • 中には初期ポータルなども含まれていて、写真を見ると判別できます。
  • ポータル申請はスキャナ長押し→ "NEW PORTAL" から行います。
  • わかりやすい名前(楽しいのはOK!)、正しいポータル位置を心がけましょう。たまには説明文も書いてみましょう。
  • ポータル申請の受理、審査結果はメールで通知されます。目指せポータルLive!

次回予告

次回は、どんなものがポータルになりやすいのかを考察してみたいと思っています。題して「だからあなたの申請はポータルにならない!」です。(←煽りすぎ)

Ingress公式のポータル申請ガイドラインもあるんですが、けっこう基準も揺らぐ印象です。傾向と対策を自分の経験則などを交えてお話しできるといいなーと思っております。

 

ちなみにポータル申請からは離れますが、東京ではIngressの一大イベント「DARSANA(ダルサナ)アノマリー」開催が刻一刻と迫っています。公式イベントページはこちら。↓

#Darsana XM Anomaly: Primary Site, Tokyo, JP - Google+

「何それ?」という方も、まとめサイトなどいっぱいありますので是非ググってみて、できれば参加してみてください。貴重な体験ができること請け合いです。

私もその流れに乗って、ブログ執筆は少しお休みとなる見込みです。「どんだけ引っ張るねん!」とお怒りの向きもあるかと存じますが、何卒ご容赦ください・・・

*1:L4以上を表示したものだそうです。当時はレベルフィルタを自分で選ぶ機能もまだなかったとか。現在の画像も同じ条件に合わせてあります

*2:画像詳細に添えられたエージェント名長押しで「View Player Profile」メニューが表示されるんですが、タップすると瞬間的に Location Inaccurate になって閲覧できません(アプリv1.65.0 現在)。なんとかなりませんかNiantic様。職人たちのプロフィール見たいッス…

*3:写真をタップして表示される画面でカメラマークをタップすると、写真の追加(撮影または既存写真)ができます。また、各写真にはFacebookの「いいね!」のような機能があり、複数の写真が登録されている場合、いちばん多く「いいね!」を集めた写真がポータルの代表写真になります。

*4:ここでは撮影した写真を即申請する方法を説明しています。Android版だと撮りためた写真を後から申請する方法もあるのですが、iOS版にはないらしいということなので、ここでは割愛します。ご了承ください。

*5:以前、池袋駅前にある女性2人組の銅像に「どつき漫才」というポータル名がつけられていましたが、現在は「裸婦像」に修正されました。個人的にはちょっと残念。晴海ふ頭公園にある「Banana Slip」はそのままであって欲しい。

*6:このメールが届いていない(迷惑メールにもない)という話をチラホラ聞きます。何日も遅れて届いたなんてうわさも聞きましたが…同様の現象に遭った方はおられますか?私は一度もないので、情報お待ちしています。

*7:実績加算は数時間遅れることがあります。増えてなくても慌てないでくださいね。

ご挨拶:ポータル申請をしよう!

はじめまして。Ingressやってますか?

おそらくこのブログに興味をもたれた方は、既にプレイしておられて、かつある程度ハマった方なのだろうと想像しています。

そうではなく「Ingress?何?」という方もおられるかもしれませんね。気になる方はこちらをご覧ください↓


痩せるVRゲーム「Ingress」とは? | オリジナル | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

 

日本でもiOS版が登場を機に爆発的に人気が出まして、プレイヤーも増加の一途をたどっています。

上記のように「痩せる」などのダイエット効果をうたい文句にしている記事も多く見かけるようになりました。

実際私も、大きく痩せるところまでは行きませんでしたが、歩き回ることで下肢の筋肉がついて基礎代謝が上がったのを実感しています。

ゲームを通じて楽しみながら痩せられる、こんな良いことはない!人気が出るのもうなずけますね。

 

興味をもたれた方は以下のページも参考にされると良いと思います。

Ingressを様々な切り口から紹介した記事がまとめられていておススメです。


[まとめ] Ingress(イングレス)を始めて10日の初心者が参考にしたページ | MasaLog

 

とはいえいいこと尽くめというわけでもありません。Ingressをプレイしていると、自分がいつ、どこにいたかという情報が全プレイヤーに伝わることになります。

自分の生活圏でプレイすることでプライバシーが漏れることなどが気になる方は、あまり深入りしない方がよいかと思います。

いちおう自衛手段なども記事になっていますので、ご一読ください。


Ingress(イングレス)を始めたい女性のための安全な開始方法 | しゅうまいの256倍ブログ neophilia++

 

 で、おまえ誰なの、という

さて、ここからは Ingress をある程度プレイしていて理解している前提で書かせていただきます。

 

私は、エージェント(AG)名 tacosx という名前で、関東圏を拠点としてプレイしている者です。所属は Resistance、いわゆる「青組」です。

 プレイを始めたのが2013年10月末のこと。みるみるハマり、周りから「廃人」と呼ばれるような活動を繰り返した結果、開始からちょうど1年ほど経った11月の初頭に、レベル15に昇格することができました。

f:id:tacosx:20141201011309p:plain

2014年12月1日0時頃のstatsです。2周年記念で配布された Innovator メダルに頼らずL15になれたのがチョット自慢なので敢えて掲載。

ていうかstats晒してハクつけた方が今後の記事の説得力も増すかなー、とか計算してます。キタナイ大人でスイマセン。

 

2014年12月1日現在の Portals Discovered、すなわち自分が申請して出来上がったポータルの数は520。Seerプラチナの要件 500 個をクリアし、メダルを獲得することで僕はレベルアップできました。

で、皆さんからお祝いのコメントをいただく中で「Seerのコツを記事にしてくれないか」という要望をいただいたんですね。それで調子に乗って、このブログを開設してしまいました。

ブログのテーマを「ポータル申請」に絞ったので、おそらく記事は数回で書くことがなくなると思いますが、できるだけ永久保存版として愛用いただけるよう努力しますので、どうぞお付き合いくださいますと幸いです。

 

なお、このブログ開設にあたり、自分のポータル申請状況(結果が出たもののみ)をGoogleスプレッドシートに記録し、公開してみました。

ポータル Live(申請が受理された)のほか、Reject(却下)された記録も敢えて載せています。今後も結果が出たら随時更新していこうと思っています。

これを見ていただくだけでも、ある程度の傾向と対策としてご活用いただけるのではないかと思っています。

tacosxポータル申請状況一覧 - Google スプレッドシート

 

そしてポータル申請のススメ

みんながInnovatorメダル獲得を頑張っていた11月上旬頃、周囲の高レベルエージェントさんのstatsを見ていて気づいたんですが、どうも僕のレベルアップ状況は特殊なようです。

多くの人が Hacker, Builder, Mind Controller といった、既存ポータルに対するアクションの繰り返しでメダルを獲得しようとしているのに対し、僕のように Seer で上がった人というのは見かけておりません*1

 

多くのポータル申請をして、実際に生やしてきた*2方々のことを皆は「ポータル職人」と呼びます。

もちろん僕より Portals Discovered が多い、中には数倍のポータルを作ってきたエージェントさんもいらっしゃいます。そうした巨匠たちを差し置いて恐縮ですが、私もポータル職人のはしくれとして、なんでポータル申請に夢中になったのかをお話しさせていただきます。

 

自分は、プレー開始当初から Unique Portals Visited(略してUPV)、すなわち各地のポータルをどれだけ広く回ったかという数値にこだわってきました。

プレイヤーレベルが8で打ち止めで、メダルは単なる飾りでしかなかった頃から「Explorerプラチナを目指す」を公言してきた、自称「バカExplorer」です。

ただ、プレイ開始当初、自分の活動エリアはポータルが数えるほどしかありませんでした。UPVを稼ぐには遠征しかない。

しかし周囲を見回すと神社仏閣や公園など、 ポータルになっていてもおかしくないものがいっぱいある。

これらをみんなポータルにしてハックすればUPVが増えるじゃないか!…実は僕のポータル申請の原点はそんな動機にあります。

 

特に都市部で最近Ingressを始められた方にとっては、周囲にポータルがないという状況は想像がつかないかもしれないですし、実際にそのような状況に直面したら絶望するかもしれません。

けれど、僕にはむしろそれが歓迎すべき状況だったのですね*3。実際、性に合っていたのだと思います。

もともと街中の変テコなものを見つけるのが好きでした。古くはタモリ倶楽部の1コーナー「東京トワイライトゾーン」や「超芸術トマソン」とか好きでしたし、今もGoogle+ の「変なもの大集合」というコミュニティに所属させていただき、たまに投稿させていただいております。

【変なもの大集合】(Original Photo Only) - コミュニティ - Google+

あと、コンピューターゲームRPGなんかでも隠れフィーチャーを探すのが好きでした。ドラクエなら全ての壺を割ってみないと気が済まない。ゼルダ64では黄金のスタルチュラをコンプリートしてしまう。みたいな。

何というか、みんなが見つけられなかったものを自分が見つけてしまった。そんな時に脳汁(?)が出る感覚があるんですよね。気分は「お宝発見!」です。

そうした体験に共感いただける方は、きっとポータル職人の素質があると思います。ぜひ、「ポータルのないところで活動するIngress」の世界へ足を踏み入れ、その醍醐味を味わっていただければと願っております。

 

今回のまとめ

  • Ingress は最近注目されている拡張現実オンラインゲームです
  • このブログはIngressにどっぷりハマった廃人が「ポータル申請」について語ります
  • 街中の探索、隠れフィーチャーを探すのが好きな人は「ポータル職人」に向いています

 

次回予告

まずはポータル申請の手順など、基本的なところから書いていこうと思います。

「そんなの知ってるよ!」という方はスイマセン、もうちょっとの間辛抱強くお付き合いくださいませ。

 

*1:Seer仲間がいらっしゃったら是非お友達になりたいです。ご連絡お待ちしております(笑)

*2:ポータルを新たに作ることを「生やす」と呼びます

*3:当時は今よりはるかに早く審査結果が出ていました。半年待ちとか言われたら僕も絶望してたかも。